仕事はどの単位で分ける? 案件・部署・期間の切り方
この連載について
「チームで使うタスク管理のコツ」は、タスク管理やプロジェクト管理のツールを使い始めたチームに向けた、全8回と番外編の連載です。業種を問わず、どの回からでも読めます。
- 仕事はどの単位で分ける?この記事
- 伝わるタスクの書き方
- タスクはどこまで細かく分ける?
- 担当者と期限の決め方
- コメントの返し方
- 進み具合はどう伝える?
- 社外の人とやりとりするときの書き方
- 終わらせ方近日公開
番外編「言葉の違うメンバーにも伝わる書き方」(近日公開)
タスク管理のツールを入れて、最初に手が止まるのが「プロジェクトをどう作るか」です。細かく分けすぎると目当ての仕事が見つからず、大きくまとめすぎると関係のない通知が届き続けます。
ここでいう「プロジェクト」は、ツールの中で仕事をまとめる入れ物のことです。ツールによっては「ボード」「スペース」「リスト」とも呼ばれます。この記事では、どのツールにも共通する分け方の考え方を説明します。
※この記事は、GeckoFlagの開発元が書いています。
結論:「同じ人に見せる仕事」を1つにまとめる
迷ったら、「この仕事を見る必要があるのは誰か」で決めます。見る人の顔ぶれが同じなら1つにまとめ、違うなら分けます。
多くのツールは、プロジェクトに参加しているメンバーを単位にして、見える範囲や通知の届く先を決めています。見る人で分けておけば、関係のない人に情報が見えたり、通知が届いたりすることを防げます。
よく使われる3つの分け方
| 分け方 | 向いている仕事 | 例 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 案件ごと | 始まりと終わりがある仕事 | 取引先ごとのパンフレット制作、店舗の改装工事、秋祭りの準備 | 案件が増えると一覧が長くなる。終わったら閉じる |
| 部署・チームごと | 終わりのない日常の仕事 | 総務への依頼、店舗の備品の補充、経理の月次作業 | 中身が増え続ける。ステータスや期限で絞って見る |
| 期間ごと | 定期的に繰り返す仕事 | 2026年度の採用、毎月の広報誌、年度末の決算 | 期間をまたぐ仕事を、どちらに置くか決めておく |
案件ごとに分ける
始まりと終わりがはっきりしている仕事に向いています。取引先や現場ごとに関わる人が変わるなら、この分け方が自然です。終わったら閉じられるので、今動いている仕事だけを見渡せます。
部署・チームごとに分ける
毎日続く仕事に向いています。総務への備品の依頼や、店舗の定型作業のように、いつも同じメンバーで回す仕事です。終わりがないため、中身が増え続けます。完了したものを見えなくする、期限で並べるなど、見方を工夫します。
期間ごとに分ける
毎年、毎月と繰り返す仕事に向いています。前回のプロジェクトを開けば、同じ準備を同じ順番で進められます。
組み合わせてよい
実際には、1つの分け方だけで済むチームは多くありません。たとえば工務店なら、施主ごとの工事は「案件ごと」、事務所の日常業務は「部署ごと」に分けます。分け方が混ざること自体は問題ありません。大事なのは、新しい仕事が来たときに、どこに置くかで迷わないことです。
失敗しやすい3つのパターン
1細かく分けすぎる
1つの作業のためにプロジェクトを作ってしまう例です。作業はプロジェクトの中のタスクとして登録します。目安として、タスクが10件以上入る見込みがあるか、数週間以上続くかを考えます。どちらにも当てはまらなければ、既存のプロジェクトの中に入れます。
2何でも1つに入れる
全員の仕事を1つのプロジェクトに入れると、関係のない人にも通知が届きます。見せる必要のない情報が、社外の人に見えてしまうこともあります。
3人ごとに分ける
「田中さんのプロジェクト」のように、人で分ける例です。担当が変わるたびに、タスクを別のプロジェクトへ移す必要が出てきます。誰の仕事かは、プロジェクトではなく、タスクの担当者で表します(担当者の決め方は第4回「担当者と期限の決め方」で説明しています)。
名前の付け方
- 名前だけで中身がわかるようにする:「A社 2026年秋パンフレット」「駅前店 改装工事」
- 並び順をそろえる:取引先 → 内容 → 時期、のように順番を決めておくと、一覧で探しやすくなります
- 「その他」「雑務」は作らない:何でも入る箱は、すぐに中身がわからなくなります
たとえば、こんなことがありました
ある取引先の仕事を、1つのプロジェクトにまとめていました。ところが、取引先の中の別の部署からも依頼が来るようになり、担当者が違う仕事が同じ場所に混ざりました。片方の担当者には、関係のない通知が届き続けます。
部署ごとにプロジェクトを分け直したところ、通知の問題はなくなり、それぞれの進み具合も見やすくなりました。
GeckoFlagではこう作れる
GeckoFlagでは、メンバーとゲストが見られるのは、参加しているプロジェクトだけです(管理者はすべてのプロジェクトを見られます)。「見せる相手で分ける」という考え方を、そのまま形にできます。
- プロジェクトには、名前、説明、オーナー、開始日と終了予定日、参加メンバーを設定します
- プロジェクトキー(英数字5文字まで)が、課題番号の頭に付きます。たとえばキーを「SHOP」にすると、課題は「SHOP-1」「SHOP-2」と自動で番号が振られます。短く、見て何の仕事かわかるキーにします
- 終わったプロジェクトには、完了の印を付けられます
- 社外の人は「ゲスト」として、参加するプロジェクトだけに招けます(第7回「社外の人とやりとりするときの書き方」で説明しています)
実際の画面は、デモで試せます。
まとめ
プロジェクトは「同じ人に見せる仕事」でまとめます。始まりと終わりがある仕事は案件ごと、続く仕事は部署ごと、繰り返す仕事は期間ごとが基本です。次回は、プロジェクトの中に登録する、伝わるタスクの書き方を説明します。
関連ツールを入れたのに使われなくなる理由と、最初に決めておくことは、連載「はじめてのプロジェクト管理ツール」の第5回「プロジェクト管理ツールが使われなくなるのはなぜ?」で説明しています
連載第2回「伝わるタスクの書き方」